Worldcoin（WLD/ワールドコイン）

最終更新日:2024年3月8日

2023年10月後半から、仮想通貨市場において上昇トレンドが形成されていることが確認できます。特に11月以降、激しい価格の変動を経ながらも、ワールドコインは連続で最高価格を更新しています。

この期間、ワールドコインがポジティブな動きを見せた背景には、ワールドコインIDの対応アプリの拡大に加えて、2023年10月後半からビットコインの現物ETFの承認が期待され、仮想通貨市場全体への上昇の流れがワールドコインにも追い風となりました。

そして2024年2月、過去最高値を大幅に更新する急騰が見られ、この動きはOpenAIによる動画生成AI「Sora」の発表が大きく影響していると考えられています。

過去には、2023年12月に約5ドルで形成されていた最高値が記録されていましたが、現在はそれを上回る7ドル台での価格推移を見せています。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）とは？初心者向けに分かりやすく説明

このプロジェクトの目的は、人工知能を使ってインターネット上で実際の人間を識別し、ボットや偽のIDに対抗することです。

Worldcoinの主な技術は「World ID」と呼ばれ、デジタルパスポートとして機能します。これは、ユーザーが実際の人間であることを証明するためのものです。ユーザーは、「オーブ」という特別なデバイスを使って虹彩（目の一部）をスキャンし、身元を証明してWorld IDを取得します。実際の人間であることが確認されると、ユーザーにWorld IDが与えられます。

Worldcoinは分散型の暗号通貨で、運用はユーザーによって決定されます。このプロジェクトは所得の不平等に取り組むことを目的としており、World IDを使って個人が実際の人間であることを証明します。Worldcoinは、デジタルID、グローバル通貨としてのWorldcoinトークン、暗号通貨や通常の資産を使った支払いや送金のためのアプリケーションを含む複数の部分から構成されています。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）のメリット・デメリット

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）のメリット

アクセシビリティの高さ

Worldcoinは、地理的な場所や経済状況に関係なく、誰でもアクセスできるように設計されています。初期段階でユーザーに無料のWorldcoinを提供することにより、暗号通貨の普及における既存の障壁を排除することを目指しています。このアクセシビリティは、暗号通貨の普及と採用を促進する大きな要因です。

世界的な普及の可能性

ユーザーフレンドリーなインターフェースと高速な取引処理能力を持つWorldcoinは、日常的な取引に広く受け入れられるデジタル通貨になる可能性があります。これは、デジタル通貨のメインストリームへの適応を促進し、暗号通貨の普及を加速することが期待されます。

高いスケーラビリティ

Worldcoinのインフラは、同時に大量の取引を処理できるように設計されており、日常的な使用に理想的な特性を備えています。この高いスケーラビリティは、商業取引や大規模なアプリケーションにおいて重要な役割を果たします。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）のデメリット

プライバシーとセキュリティの懸念

Worldcoinのユーザー認証システムである虹彩スキャンは、プライバシーの侵害やセキュリティの脆弱性に関する懸念を引き起こしています。このような個人的なデータの収集は、ユーザーのプライバシーを侵害し、潜在的な政府監視のリスクを高める可能性があります。

中央集権化の問題

ブロックチェーン技術の根本的な原則である分散化とは対照的に、Worldcoinの中央集権的なアプローチは、プロジェクトの哲学と信頼性に関して疑問を提起します。虹彩スキャンという中央集権的な手法は、プロジェクトの分散化と透明性に対する批判の原因となっています。

若いプロジェクトの不確実性

Worldcoinは比較的新しいプロジェクトであり、長期的な実行可能性や安定性をまだ証明していません。初期段階のプロジェクトは、市場の変動、技術的な課題、規制の変化に対応するための検証された実績が不足しており、投資に関して高いリスクを伴います。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）なぜ価値がある？その歴史

ワールドコインは、OpenAIのCEOであるサム・アルトマンとアレックス・ブラニアによって2019年に考案された暗号通貨プロジェクトで、サンフランシスコとベルリンを拠点とするTools for Humanityによって開発されました。このプロジェクトの主な目的は、所得格差に対処し、国や経済的地位に関係なく、すべての人のためのグローバル経済を創出することでした。

約2年の開発期間を経て、ワールドコインは2023年7月24日に正式にローンチされましたが、開発中には特にナイロビ、スーダン、インドネシアでの勧誘方法に対する批判に直面しました。批評家たちは、このプロジェクトが労働者を搾取し、欺瞞的なマーケティング手法を使用していると主張しました。

ワールドコインは、ベータテスト段階で200万人以上のユーザーを登録し、その後1,600万人のユーザーが登録したと報告されています。現在、世界20カ国の数十都市でスキャニング業務を展開しています。

しかし、米国におけるワールドコインの将来は、規制上の不確定要素のために不透明であり、米国の規制当局はまだワールドコイントークンを米国の投資家が利用できるようにするかどうかを決定していません。また、バイエルン、フランス、英国のデータ規制当局はプロジェクトのプライバシーとセキュリティ対策を調査中です。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）の買い方・購入方法

ワールドコインを購入する際、現時点で日本国内の取引所では扱っていません。そのため、手に入れるためにはいくつかの手順を踏む必要があります。

具体的なワールドコインの購入プロセスは以下の通りです。

1. 国内取引所のアカウントを作成します。
2. その取引所で購入する際の基本通貨（ビットコインやイーサリアムなど）を準備します。
3. 海外取引所のアカウントを作成します。
4. その基本通貨を使って海外の取引所でワールドコインを購入するか、DEX（分散型取引所）でワールドコインに交換（スワップ）します。

以上のようなステップを踏むことで、ワールドコインを手に入れることができます。

国内取引所で登録・口座開設をする

海外の取引所やDEXでは、日本円での取引はできません。そのため、取引を行う際は仮想通貨を基本通貨として使用します。

その基本通貨を用意するためには、まず国内の仮想通貨取引所でアカウントを開設することが大切です。

特に、取引に使用する仮想通貨を少額から購入したい場合、コインチェックがおすすめです。コインチェックでは、500円から仮想通貨の購入が可能です。

コインチェックでアカウントを開設する手順は簡単で、無料で口座を作ることができます。手順は次のようになります。

1. アカウントを開設するために、メールアドレスを登録します。
2. 必要な本人情報をフォームに入力します。
3. 本人確認のための資料を提出します。

これらの手順を完了することで、コインチェックでのアカウント開設が完了し、海外の取引所またはDEXでの取引に必要な仮想通貨を調達することができます。

国内取引所で基本通貨を用意する

口座に資金を入金したら、いつでも取引を開始することができます。しかし、ビットコインをはじめとする仮想通貨は、他の金融商品と比べて価格が大きく変動するため、高いリスクを伴います。

したがって、資金を入金し取引の準備が整ったとしても、急いで取引を始めるのではなく、まずは冷静に市場の動きを観察しましょう。価格の動きをしっかりとチェックして、取引の適切なタイミングを見極めることが重要です。その後、ビットコインやイーサリアムなどを購入する際が来た時、自信を持って取引に進めます。

仮想通貨の取引では、「成行注文」を使用することが一般的です。これは、指定した数量を現在の市場価格で購入する方法で、注文を出すだけで簡単に取引が可能です。

海外取引所で登録・口座開設をする

ワールドコインは国内の取引所で未上場であるため、海外取引所の口座開設をすることも必要です。そこで、おすすめな取引所は「Bybit」です。

PCでのBybit口座開設手順

スマホアプリでのBybit口座開設手順

口座開設が完了しましたら、取引開始をするためには必須の手続きである本人確認レベル1の手順を説明していきます。Bybitは本人確認レベル1までの完了が必須になったため、口座開設後は最低レベル1までは完了させてください。

「2023年5月8日以降、Lv.1以上の本人確認がすべての Bybit 製品およびサービスで必須になります。2023年5月8日時点で本人確認を完了していない既存ユーザーは、現有ポジションの決済、または保留中の注文のキャンセル、ローンの返却、または出金のみが許可されます。新たな取引活動はすべて制限されます。本人確認が完了すると、既存ユーザーは引き続きBybitの製品とサービスを利用できます。」BYBIT公式より引用

本人確認レベル1の手順（必須）

海外取引所でワールドコインを購入する

Bybitの入金方法は3つあり、暗号資産入金・クレジットカード入金・P2P取引による入金です。それぞれの入金方法の違いを以下の表にまとめてみました。

対応通貨、反映タイミング、手順の煩雑さ、流動性・自由度、手数料の5点を考慮すると、暗号資産入金が最もバランスがよく、おすすめの入金方法となっています。
クレジットカード入金はMAX7%となっているため、その場合、7%以上の利益を出さなければ元手がプラスになることはありません。そのため、急激な値上がりが予想されるトレンドのコイン以外は暗号資産入金をおすすめします。

メジャーな国内取引所はDMM BitcoinやCoincheck、FTX JPなどがありますが、すべての通貨で送金手数料が無料であり、送金手続きが最もスムーズにできるのは、DMM Bitcoinです。そのため、本記事ではDMM Bitcoinからの送金によって通貨を入金する方法について解説していきます。

主な通貨ETHを入金しておけばどの通貨で取引をする際にも容易に両替ができます。そのため、ここではETHの入金方法とETHからWorldcoin（ワールドコイン）への両替方法を解説します。

ETHの暗号資産入金方法

ETH（イーサリアム）からWorldcoin（ワールドコイン）に両替する方法

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）を購入する取引所の選び方

結論、おすすめの取引所はBybitです。日本語の精度や使いやすさから、投資初心者や日本人におすすめできます。

Bybitはセキュリティやサポート、そして信頼性で高い評価を持つ取引所として知られています。ユーザーの安全を最優先にし、しっかりとしたサポート体制を構築しており、その取り組みに関する情報も透明に提供しています。これらの要因から、Bybitは信頼できる取引所としておすすめできます。

使いやすさ

Bybitはその洗練されたユーザーインターフェース（UI）とスマホアプリの設計によって、他の取引所と比較して目立つ使いやすさを持っています。例えば、トレードの際に必要となる注文書や取引履歴は、ダッシュボード上で的確な配置になっており、ユーザーは迅速に情報を取得や操作を行うことができます。

さらに、チャートツールは高度なカスタマイズが可能でありながらも、その操作性は直感的です。初めて取引を行う初心者でも、トレンドラインの描画やテクニカル指標の適用が簡単に行えるのです。

また、Bybitのスマホアプリは、移動中や外出先でも取引のチャンスを逃さないよう、アラート機能やスムーズな取引実行が特徴です。これらの要素が組み合わさることで、Bybitは幅広いユーザー層にとって、非常に効率的で快適な取引体験を提供しています。

日本語対応

Bybitは仮想通貨取引所の中でも、日本語のサポートにおいて他を圧倒する完全性を持っています。多くの取引所は基本的な日本語対応を行っているものの、Bybitはそれをさらに進め、取引プラットフォームの各部分からカスタマーサポート、ヘルプガイドに至るまで、すべてが緻密に日本語で整備されています。

その結果、日本のユーザーは外国の取引所を利用する際の言語の障壁を感じることなく、安心してトレーディングを楽しむことができます。また、日本特有の取引文化やニーズにも柔軟に対応しており、国内の取引所と同等、あるいはそれ以上の利便性を実感できるでしょう。

このような日本語の完全対応は、Bybitが日本市場に対する真摯な姿勢と高いコミットメントを持っている証と言えます。

ゼロカットシステム

Bybitは、多くの仮想通貨取引所とは一線を画す特徴として、ゼロカットシステムを導入しています。これは、取引中の突如としての大きな価格変動や市場の急激な動きがあった場合でも、ユーザーの損失が所持金を超えることがないというものです。

多くの取引所では、こうした市場の急変時に追加の資金を要求される「追証」が存在しますが、Bybitではそのようなリスクが一切ありません。このシステムにより、トレーダーは大きなリスクを恐れることなく、より安心して取引を行うことが可能です。

加えて、突如として追加の資金を準備することの難しさや心理的ストレスからも解放されます。このようなユーザーセンターの取り組みは、Bybitがトレーダーの安全と利便性を最優先に考えていることの明確な証拠と言えるでしょう。

テストネット

Bybitは仮想通貨取引のプラットフォームとして、他の取引所との顕著な差別化ポイントとして「テストネット」を提供しています。このテストネットは、実際の資金を使わずにトレーディングのシミュレーションを行える環境を意味します。

多くの取引所では、ユーザーは実際の市場での取引を開始する前に十分な練習の場を持たないまま、リアルな資金をリスクに晒してしまいます。しかし、Bybitのテストネットを利用すれば、実際の市場の動きを模倣した環境で、取引戦略のテストやプラットフォームの操作方法の学習が可能となります。

このような機能は、特に取引初心者にとっては非常に有益であり、リスクを最小限に抑えつつ、確かなトレーディングのスキルや知識を身につける手助けとなるでしょう。Bybitのこの独自のアプローチは、ユーザーの教育と成長を真剣にサポートする彼らの姿勢を明確に示しています。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）の保管方法

ウォレットとは？

ウォレットは、その名の通り、仮想通貨や暗号資産の「財布」としての役割を果たす、自身が持っている仮想通貨を保管したり管理したりするための機能を持ったツールのことを指します。

実際には複雑な構造を持っているこのウォレットですが、基本的には実際に私たちが持っているお金を銀行に預けるように、持っている仮想通貨は仮想通貨のウォレットに預けるといったイメージを持っていただければ問題ありません。

また、仮想通貨の管理にウォレットを使う理由はただ単純に通貨を保管するためだけではなく、保管場所を分散することでリスクを低減させることができるからでもあります。

仮想通貨の取引を頻繁に行う方にとっては必須のツールとなりますので、自分に合ったウォレットは何なのかしっかり理解しておきましょう。

ウォレットの種類

ウォレットには以下の5種類があります。

Worldcoin（ワールドコイン）におすすめのウォレット

World App
WorldcoinとEthereumプロトコルをサポートし、World IDの検証、Worldcoin Grantsの請求、デジタルドルの保存・送信、暗号の探索と使用などの機能を提供します。World Appはワールドコインエコシステムに特化しており、100万人以上の月間アクティブユーザーを持つなど、非常に人気があります。利用者にとって親しみやすいデザインであり、プライベートなデジタルIDと新しい金融システムをサポートしています。

トラストウォレット
ユーザーフレンドリーなモバイルウォレットで、Worldcoinを含む多くの暗号通貨に対応しています。トラストウォレットは使いやすく、外出先での利用に適しています。多様な暗号資産を管理するのに適しており、特にモバイルユーザーに好まれます。

メタマスク
Worldcoin (WLD)をサポートするウェブブラウザ拡張ウォレットで、ユーザーはウェブブラウザ内で直接Worldcoinの資金を管理できます。Metamaskは広く使用されており、使いやすく、Ethereumベースのトークンとの互換性が高いです。DAppsへのアクセスが容易で、Worldcoinを含む多くの暗号通貨に適しています。

Ledgerハードウェアウォレット
EVM上のWorldcoinのみをサポートし、最高レベルの保護を提供するハードウェアウォレットです。Ledgerはオフラインでの保管を提供し、オンラインの脅威から保護します。セキュリティを最優先するユーザーや、長期的な保管を考えているユーザーに特に適しています。

Worldcoin（WLD/ワールドコイン）を買うリスク

プライバシーに関するリスク

Worldcoinは、人間であることを証明するために虹彩をスキャンする必要があります。また、眼球のデジタルスキャンに応じた人々に約60ドル相当の暗号資産「ワールドコイン（WLD）」を与えています。こうした情報の大量収集は、ワールドコインがこれらの情報を不正に使う場合や、情報が外部に漏れる場合、多くの人々のプライバシーを大きく危険にさらす可能性があります。

ケニア政府は、ワールドコイン事業に関する予備的な調査の結果、金銭的な見返りと引き換えに消費者の同意を得ることに懸念が浮上したとして、同国での活動を停止しました。また、英国情報監督当局は、ワールドコインが「高リスク」な個人データの取り扱いを開始する前に、データ保護への影響を評価することを発表しました。

金融に関するリスク

ワールドコインのトークン（WLD）は、最初に配られた時は、すぐに現金としての価値はありません。そして、WLDトークンの価値は、このプロジェクトの進行状況や、他の暗号通貨の市場の動き、大きな経済的な出来事などによって、大きく変動することが考えられます。そのため、トークンを持つ際は、失っても問題ない金額だけを投じるように心がけるべきです。

市場を操作するリスク

ワールドコインの市場価値は約2000億ドルと非常に大きいのですが、この市場は、人々が価格を不正に操作することを容易にしてしまうかもしれません。これは、WLDトークンの価格が不自然に高騰したり低下したりすることで、投資家が損をするリスクがあることを意味します。