MT5に対応している海外FX業者おすすめ比較ランキング【2024年11月】

海外FXのMT5とは 本文の目次に戻る

MT5は、2010年6月にMetaQuotes社によってリリースされた、MT4の後継となる高性能な取引プラットフォームです。FX取引をはじめ、株式や商品先物など、幅広い金融商品の取引に対応しています。

国内のFX業者ではMT5の取り扱いが少ないのが現状ですが、海外FX業者では多くの業者がMT5に対応しています。そのため、MT5を使用したい場合は海外FX業者を選ぶのが賢明です。

MT5は、その高度な機能と使いやすさから、プロのトレーダーから初心者まで幅広く支持されています。複数の時間足チャートを同時に表示できる機能や、経済指標カレンダーの搭載など、トレーダーにとって便利な機能が満載です。

以下の表は、MT5の主な特徴をまとめたものです。

特徴	説明
マルチアセット対応	FX、株式、CFD、先物など多様な金融商品に対応
高度なチャート機能	21種類の時間足、80以上のテクニカル指標
自動売買機能	EAやアルゴリズム取引に対応
マルチプラットフォーム	PC、スマートフォン、タブレットで利用可能
経済指標カレンダー	重要な経済指標の発表をリアルタイムで確認可能

MT5は、その高機能性と使いやすさから、海外FX取引において非常に重要なツールとなっています。次の項目では、MT5の基本機能と特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。

MT5の基本機能と特徴

MT5は、FXや先物取引などの金融商品を取引する際に利用できる、MT4以上に高性能なツールです。ここでは、MT5の基本機能と特徴について詳しく解説します。

まず、MT5の特徴的な機能として、ミニチャート表示があります。これにより、複数の通貨ペアや時間足のチャートを同時に確認することができ、市場全体の動きを把握しやすくなります。

また、チャートのドッキング解除機能も便利です。この機能を使えば、複数のチャートを別々のウィンドウで表示させることができ、大画面や複数のモニターを使用している場合に特に効果を発揮します。

経済指標カレンダーも重要な機能の一つです。これにより、重要な経済指標の発表時間や予想値、実際の結果などをリアルタイムで確認することができます。経済指標の発表は市場に大きな影響を与えることがあるため、この機能は非常に有用です。

さらに、MT5はマルチプラットフォームに対応しています。PC版だけでなく、スマートフォンやタブレット版も提供されているため、外出先でも取引状況を確認したり、注文を出したりすることができます。

機能	説明
チャート分析	21種類の時間足、80以上のテクニカル指標
注文タイプ	成行注文、指値注文、逆指値注文など多様な注文方法
アラート機能	価格や指標が特定の条件を満たした際に通知
バックテスト	過去のデータを使用して取引戦略をテスト
マーケット	EAや指標などをダウンロード可能なマーケットプレイス

これらの機能により、MT5は初心者からプロのトレーダーまで幅広いユーザーのニーズに応えることができる、非常に強力な取引ツールとなっています。

海外FXでMT5を利用するメリット 本文の目次に戻る

ここでは、海外FX業者でMT5（MetaTrader 5）を利用する際のメリットについて詳しく説明していきます。MT5は、その前身であるMT4の機能を大幅に向上させた取引プラットフォームで、多くの海外FX業者が採用しています。

MT5を使用することで、トレーダーは高度な分析ツールや迅速な取引執行を享受できます。特に、海外FX業者でMT5を利用する場合、国内FX業者では得られない様々な利点があります。

まず、MT5の最大の特徴は、その高速な動作速度です。複雑な分析や大量のデータ処理を行う際でも、スムーズに動作するため、リアルタイムでの市場分析や迅速な取引判断が可能になります。これは、特に短期トレードやスキャルピングを行うトレーダーにとって大きな利点となります。

次に、MT5には豊富なインジケーターや描画ツールが用意されています。これらのツールを活用することで、より詳細で精度の高いテクニカル分析が可能になります。トレーダーは自分のトレードスタイルに合わせて、最適なインジケーターを選択し、カスタマイズすることができます。

さらに、MT5では分析できる時間足の種類が増えています。MT4では9種類の時間足しか利用できませんでしたが、MT5では21種類の時間足を利用できます。これにより、より細かな市場の動きを捉えることが可能になり、精度の高い分析が行えます。

特徴	MT4	MT5
時間足の種類	9種類	21種類
同時表示チャート数	4つまで	無制限
注文タイプ	4種類	6種類
プログラミング言語	MQL4	MQL5

また、MT5では複数の時間足チャートを同じ画面上で分析できる機能が強化されています。これにより、異なる時間軸での相場の動きを同時に観察し、より総合的な判断を下すことができます。たとえば、長期トレンドと短期の変動を同時に確認することで、より適切なエントリーポイントを見つけやすくなります。

最後に、MT5はMT4と比較してより高度なプログラミング言語（MQL5）をサポートしています。これにより、より複雑で高度な自動売買システム（EA）の開発が可能になります。プログラミングスキルを持つトレーダーにとっては、自身のトレード戦略をより精密に自動化できる大きな利点となります。

海外FX業者でMT5を利用するデメリット 本文の目次に戻る

ここでは、海外FX業者でMT5を利用する際のデメリットについて詳しく説明していきます。

MT5は高性能な取引プラットフォームとして知られていますが、いくつかのデメリットも存在します。まず、MT5の操作は複雑であり、初心者にとっては習得に時間がかかる可能性があります。多機能であるがゆえに、インターフェースが複雑になっており、取引開始までに一定の学習期間が必要となります。

また、MT4との互換性の問題も大きなデメリットの一つです。多くのトレーダーがMT4に慣れ親しんでいるため、MT5への移行には抵抗感があるかもしれません。MT4で使用していたカスタムインジケーターやEAが、MT5では動作しない可能性があります。これは、両プラットフォームのプログラミング言語が異なるためです。

さらに、MT5はリリースされてからの期間が比較的短いため、カスタムツールの不足も指摘されています。MT4には豊富なサードパーティ製のツールやインジケーターが存在しますが、MT5ではまだ十分な数が揃っていません。これにより、トレーダーの選択肢が制限される可能性があります。

デメリット	説明
操作の複雑さ	多機能であるため、初心者には習得に時間がかかる
MT4との互換性	MT4用のカスタムツールがMT5で使用できない場合がある
カスタムツールの不足	MT4と比較して、サードパーティ製のツールが少ない
インジケーターの対応	一部のインジケーターがMT5に対応していない
対応業者の制限	MT5に対応していない海外FX業者も存在する

加えて、MT5に対応していないインジケーターも多く存在します。MT4で人気のあるインジケーターの中には、まだMT5版がリリースされていないものもあります。これにより、トレーダーが慣れ親しんだ分析ツールを使用できない可能性があります。

最後に、MT5に対応していない海外FX業者も存在することは重要な注意点です。MT4は業界標準として広く採用されていますが、MT5はまだ完全には普及していません。そのため、特定の海外FX業者を選択する際に、MT5が利用できないケースもあります。

これらのデメリットを考慮すると、MT5への移行を検討する際には慎重な判断が必要です。特に、既存のトレーディングシステムやストラテジーがMT4に依存している場合は、MT5への移行によって大きな変更を強いられる可能性があります。しかし、MT5の高度な機能や将来性を考えると、長期的にはメリットが大きいと言えるでしょう。

海外FXでMT5対応業者を選ぶ際のおすすめポイント 本文の目次に戻る

ここでは、海外FXでMT5対応業者を選ぶ際に注目すべき重要なポイントについて詳しく説明していきます。MT5（MetaTrader 5）は、多くのFXトレーダーに愛用されている高機能な取引プラットフォームです。しかし、MT5に対応しているというだけでは、必ずしも信頼できる業者とは限りません。以下のポイントを押さえることで、より安全で効率的な取引環境を選択することができるでしょう。

信頼性の高い金融ライセンスを取得しているか確認する

MT5対応業者を選ぶ際、最も重要なポイントの一つが、信頼性の高い金融ライセンスを取得しているかどうかです。金融ライセンスは、各国の金融当局が定める厳格な審査をクリアした業者にのみ与えられるものであり、業者の信頼性を測る重要な指標となります。

特に注目すべきは、日本の金融庁、イギリスのFCA（金融行動監視機構）、キプロスのCySEC（証券取引委員会）、米国のNFA（全米先物協会）などの先進国が発行するライセンスです。これらのライセンスは、厳格な審査基準と継続的な監督体制を持つことで知られており、トレーダーの資金保護や公正な取引環境の提供に寄与しています。

一方で、セーシェルやバヌアツなどのオフショア地域のライセンスは、比較的緩い規制と監督体制であることが多く、トレーダーの保護が十分でない可能性があります。そのため、これらのライセンスのみを保有する業者の利用は避けるべきでしょう。

ライセンス情報は通常、各業者のウェブサイトに明記されています。必ずこの情報を確認し、さらに可能であれば、ライセンス発行機関のウェブサイトで直接確認することをおすすめします。信頼性の高いライセンスを持つ業者を選ぶことで、資金の安全性と取引の公平性を確保することができます。

スプレッドや取引手数料が安い業者を選ぶ

MT5対応業者を選ぶ際、スプレッドや取引手数料の低さも重要な選択基準となります。スプレッドとは、通貨ペアの売値（Bid）と買値（Ask）の差額のことを指し、これが取引コストの一部となります。スプレッドが広ければ広いほど、利益を出すためにより大きな価格変動が必要となるため、できるだけ狭いスプレッドの業者を選ぶことが望ましいです。

また、スプレッド以外にも取引手数料を設定している業者もあります。一般的に、スプレッドが狭い業者は別途取引手数料を設定していることが多く、逆にスプレッドが広い業者は取引手数料を設定していないことが多いです。そのため、単純にスプレッドの広さだけでなく、取引手数料も含めたトータルコストで比較検討することが重要です。

約定力が高く注文が通りやすい業者を選ぶ

MT5対応業者を選ぶ際、約定力の高さも非常に重要なポイントです。約定力とは、トレーダーが発注した注文が実際に成立（約定）しやすいかどうかを表す指標です。高い約定力を持つ業者では、注文がスムーズに通り、意図した価格で取引を行いやすくなります。

約定力が低い業者では、以下のような問題が発生する可能性があります。

1. スリッページの増大：注文価格と実際の約定価格の差（スリッページ）が大きくなり、予想外の損失や利益の減少につながる。
2. 注文の遅延：注文が遅れて約定することで、市場の動きに対応できず、機会損失が発生する。
3. 注文の未約定：極端な場合、注文が全く約定しないこともあり、戦略の実行に支障をきたす。

約定力の高さは、業者の取引システムの性能やカバー先金融機関との関係性などに左右されます。一般的に、大手の業者ほど高性能のシステムを導入していることが多く、約定力も高くなる傾向にあります。

しかし、業者の規模だけでなく、実際のユーザーの評判も重要な判断材料となります。口コミサイトやフォーラムサイトなどで、リアルなユーザーの声を確認することをおすすめします。特に、ニュース発表時や相場が急変する場面での約定状況に関する情報は、業者の約定力を判断する上で貴重な情報となります。

高い約定力を持つ業者を選ぶことで、より効率的で精度の高い取引が可能になり、長期的な収益性の向上につながります。

スキャルピングや自動売買（EA）の利用可否に気をつける

MT5対応業者を選ぶ際、自分の取引スタイルに合わせて、スキャルピングや自動売買（EA）の利用可否を確認することが重要です。これらの取引手法は、多くのトレーダーに人気がありますが、全ての業者がこれらを許可しているわけではありません。

スキャルピングとは、短時間で多数の売買を繰り返し、小さな値動きで利益を積み重ねていく手法です。この手法は、業者のシステムに大きな負荷をかける可能性があるため、禁止している業者も少なくありません。

自動売買（EA）は、予めプログラムされたルールに従って自動的に売買を行うシステムトレードのことを指します。EAを利用することで、24時間休みなく取引を行うことができますが、これも全ての業者が許可しているわけではありません。

以下は、主要なMT5対応業者のスキャルピングとEA利用の可否をまとめた表です。

業者名	スキャルピング	EA利用
A社	可	可
B社	不可	可
C社	条件付き可	不可

スキャルピングやEAを利用したい場合は、これらを明確に許可している業者を選ぶ必要があります。また、「条件付き可」の場合は、具体的にどのような条件下で許可されるのかを確認することが重要です。

これらの取引手法が禁止されている業者で誤って利用してしまうと、規約違反となり、口座凍結や利益没収などのペナルティが課される可能性があります。そのため、取引を始める前に必ず利用規約を確認し、不明な点があれば業者のカスタマーサポートに直接問い合わせることをおすすめします。

自分の取引スタイルに合った業者を選ぶことで、より自由度の高い取引環境を確保し、長期的な収益性の向上につながります。

海外FXのMT5とMT4の違い 本文の目次に戻る

ここでは、海外FXで使用される取引プラットフォームであるMT5とMT4の主な違いについて詳しく説明していきます。両者には多くの類似点がありますが、重要な相違点も存在します。これらの違いを理解することで、自分の取引スタイルに合ったプラットフォームを選択することができます。

対応している業者

MT4とMT5の大きな違いの一つは、対応している海外FX業者の数です。MT4は長年にわたって業界標準として使用されてきたため、ほとんどの海外FX業者が対応しています。

一方、MT5は比較的新しいプラットフォームであり、対応している業者の数はMT4ほど多くありません。

以下の表は、主要な海外FX業者のMT4とMT5への対応状況を示しています。

業者名	MT4	MT5
IS6FX	○	○
BigBoss	○	○
GEMFOREX	○	○
Titan FX	○	○
FXGiants	○	×
ThreeTrader	○	×
XM	○	○
AXIORY	○	○
LAND-FX	○	○
FXbeyond	○	×
MILTON MARKETS	○	×

この表から分かるように、MT4はすべての業者で利用可能ですが、MT5は一部の業者でのみ利用可能です。MT5を使用したい場合は、事前に希望する業者が対応しているかどうかを確認することが重要です。また、MT5対応業者の数は徐々に増加していますが、まだMT4ほど普及していないのが現状です。

動作スピード

MT4とMT5の動作スピードには顕著な違いがあります。MT5はMT4と比較して、全体的に動作が速く、よりスムーズな操作感を提供します。これは特に、複数のチャートを同時に表示したり、高頻度の取引を行ったりする場合に顕著です。

MT4は安定性に優れていますが、多くのチャートを開いたり複雑な分析を行ったりすると、動作が遅くなる傾向があります。一方、MT5は最新のテクノロジーを採用しており、より効率的なデータ処理が可能です。このため、スキャルピングやデイトレードなど、素早い判断と実行が求められる取引スタイルを採用するトレーダーにとっては、MT5の方が適している場合が多いでしょう。

ただし、動作スピードの差は使用するコンピューターのスペックにも大きく依存します。高性能なPCを使用している場合、MT4とMT5の動作速度の差はそれほど顕著ではない可能性もあります。

メモリ消費量

MT4とMT5のメモリ消費量には大きな違いがあります。一般的に、MT5はMT4よりも多くのメモリを消費します。これは、MT5がより多くの機能を搭載し、より高度な処理を行うためです。

MT4は比較的軽量で、低スペックのコンピューターでも問題なく動作することが多いです。一方、MT5は高度な機能や多数のチャートを同時に表示する場合、より多くのメモリを必要とします。このため、MT5を快適に使用するには、ある程度高性能なコンピューターが必要になる場合があります。

メモリ消費量の違いは、特に長時間の取引や複数の通貨ペアを同時に監視する場合に顕著になります。MT5を使用する際は、コンピューターのメモリ容量や処理能力に注意を払う必要があります。メモリ不足によるフリーズや動作の遅延は、重要な取引機会を逃す原因になる可能性があるためです。

ただし、最近のコンピューターの性能向上により、多くのユーザーにとってはMT5のメモリ消費量も問題にならないケースが増えています。それでも、複数のEAを同時に稼働させたり、多数のチャートを開いたりする場合は、十分なメモリ容量を確保することが重要です。

時間足

MT4とMT5の大きな違いの一つに、利用可能な時間足の数があります。MT4は9種類の時間足に対応していますが、MT5はそれを大きく上回る21種類の時間足に対応しています。この違いは、トレーダーが相場を分析する際の柔軟性に大きな影響を与えます。

プラットフォーム	利用可能な時間足
MT4	1分足, 5分足, 15分足, 30分足, 1時間足, 4時間足, 日足, 週足, 月足
MT5	MT4の時間足に加え、2分足, 3分足, 4分足, 6分足, 10分足, 12分足, 20分足, 2時間足, 3時間足, 6時間足, 8時間足, 12時間足が追加される。

この多様な時間足の選択肢により、MT5ユーザーはより詳細な市場分析を行うことができます。例えば、15分足と30分足の間の20分足を使用することで、より精密なエントリーポイントを見つけることができるかもしれません。また、2時間足や3時間足などの中間的な時間軸を使用することで、日中のトレンドをより正確に把握できる可能性があります。

ただし、多くのトレーダーにとっては、MT4で提供される9種類の時間足で十分な場合も多いです。時間足の選択は個人の取引スタイルや分析手法に大きく依存するため、必ずしも多ければ良いというわけではありません。重要なのは、自分の取引戦略に最適な時間足を見つけ、それを効果的に活用することです。

標準搭載しているインジケーター

MT4とMT5の両方に標準搭載されているインジケーターの数と種類には、大きな違いがあります。MT5はMT4よりも多くのインジケーターを標準で提供しており、より高度な分析ツールを内蔵しています。

MT4には30種類以上のテクニカル指標が標準搭載されていますが、MT5ではその数が38種類以上に増加しています。MT5で新たに追加されたインジケーターには、ベアパワー、ブルパワー、デマーカー、トリックス、ボリンジャーバンドパーセントBなどがあります。これらの追加インジケーターにより、トレーダーはより多様な分析手法を活用することができます。

また、MT5ではインジケーターの表示方法や設定オプションも改善されています。例えば、複数のインジケーターを同一ウィンドウに重ねて表示することが可能になり、より効率的な分析が可能になりました。

ただし、多くのトレーダーにとっては、MT4に搭載されている基本的なインジケーター（移動平均線、RSI、MACD、ストキャスティクスなど）で十分な場合も多いです。重要なのは、インジケーターの数ではなく、それらを効果的に活用する能力です。

また、両プラットフォームともカスタムインジケーターをインストールすることが可能なため、標準搭載されていないインジケーターも必要に応じて追加することができます。

対応しているカスタムインジケーター・EA

MT4とMT5の大きな違いの一つに、対応しているカスタムインジケーターとEA（Expert Advisor）の数があります。MT4は長年にわたって業界標準として使用されてきたため、膨大な数のカスタムインジケーターとEAが開発されています。一方、MT5は比較的新しいプラットフォームであり、対応しているカスタムツールの数はMT4ほど多くありません。

MT4用に開発されたカスタムインジケーターやEAは、そのままMT5で使用することはできません。これは、両プラットフォームで使用されているプログラミング言語が異なるためです。MT4はMQL4言語を使用していますが、MT5はより高度なMQL5言語を採用しています。

MQL5はMQL4の機能を拡張したものですが、完全な互換性はありません。そのため、MT4用に開発されたツールをMT5で使用するには、コードの変換や再プログラミングが必要になります。この互換性の問題により、MT5で利用可能なカスタムツールの数は、現時点ではMT4よりも少なくなっています。

ただし、MT5の普及に伴い、MT5用のカスタムインジケーターやEAの開発も増加しています。また、MT5の高度な機能を活用した、より洗練されたツールも登場しています。例えば、MT5ではマルチカレンシーEAの開発が可能になり、複数の通貨ペアを同時に取引するEAの作成が容易になりました。

トレーダーにとっては、自分が使用したいカスタムツールがMT5に対応しているかどうかを確認することが重要です。特に、特定のEAに依存した取引戦略を持つトレーダーは、MT5への移行を検討する際にこの点を慎重に考慮する必要があります。

描画ツール数

MT4とMT5の描画ツールの数と種類には、顕著な違いがあります。MT5はMT4よりも多くの描画ツールを提供しており、より高度で詳細なチャート分析が可能です。

MT4には基本的な描画ツールが搭載されていますが、MT5ではこれらのツールが大幅に拡張されています。例えば、MT5では以下のような新しい描画ツールが追加されています。

1. エリオット波動ツール：MT5ではエリオット波動理論に基づいた分析が可能になりました。
2. ガンツール：ガン理論に基づいた分析ツールが追加されています。
3. フィボナッチツール：MT5ではより多様なフィボナッチツールが利用可能です。
4. 形状ツール：より多くの幾何学的形状を描画できるようになりました。

これらの追加ツールにより、MT5ユーザーはより詳細で多角的なチャート分析を行うことができます。例えば、エリオット波動ツールを使用することで、市場のトレンドやサイクルをより正確に予測することが可能になります。

また、MT5では描画ツールの操作性も向上しています。ツールの配置や調整がより直感的になり、複雑な分析図形も簡単に作成できるようになりました。

ただし、多くのトレーダーにとっては、MT4に搭載されている基本的な描画ツールで十分な場合も多いです。重要なのは、これらのツールを効果的に使いこなし、自分の取引戦略に適切に組み込むことです。

MT5の高度な描画ツールは、特に詳細なテクニカル分析を行うトレーダーや、複雑な取引戦略を持つトレーダーにとって有用です。しかし、初心者トレーダーや、シンプルな取引スタイルを好むトレーダーにとっては、MT4の基本的な描画ツールでも十分な場合が多いでしょう。

気配値

MT4とMT5の気配値の表示方法と情報量には、大きな違いがあります。MT5はMT4よりも詳細で豊富な気配値情報を提供しており、より深い市場分析が可能になっています。

MT4では、基本的な気配値情報（現在の買値と売値）のみが表示されます。一方、MT5では以下のような追加情報が利用可能です。

1. マーケットデプス：複数の価格レベルでの買い注文と売り注文の量を表示します。
2. 時間と売買：各価格レベルでの最後の取引時間と取引量を示します。
3. ボリュームプロファイル：特定の期間内での各価格レベルでの取引量を視覚化します。

これらの追加情報により、MT5ユーザーはより詳細な市場動向を把握することができます。例えば、マーケットデプスを見ることで、特定の価格レベルでの需要と供給のバランスを理解し、潜在的な支持線や抵抗線を識別することができます。

また、MT5では気配値情報の表示方法もカスタマイズ可能です。ユーザーは必要な情報のみを選択して表示することができ、より効率的な市場分析が可能になります。

ただし、これらの詳細な気配値情報は、主にショートタームトレーダーやスキャルパーにとって有用です。長期的な投資戦略を持つトレーダーや、基本的な分析に基づいて取引を行うトレーダーにとっては、MT4の基本的な気配値情報でも十分な場合が多いでしょう。

重要なのは、これらの気配値情報を正しく解釈し、自分の取引戦略に効果的に組み込むことです。MT5の詳細な気配値情報は、市場の深い理解を提供しますが、同時により複雑な分析を必要とします。

板情報

MT4とMT5の大きな違いの一つに、板情報の表示機能があります。MT5では板情報（オーダーブック）が利用可能ですが、MT4にはこの機能がありません。この違いは、特に短期トレーダーやスキャルパーにとって重要です。

MT5の板情報機能では、以下のような情報を確認することができます。

1. 各価格レベルでの買い注文と売り注文の量
2. 累積注文量
3. 最後の取引価格と取引量
4. 市場の深さ（マーケットデプス）

これらの情報により、トレーダーは市場の需給バランスをリアルタイムで把握することができます。例えば、特定の価格レベルに大量の買い注文が集中していることがわかれば、その価格が強力なサポートレベルとなる可能性が高いと判断できます。

また、板情報を通じて市場の流動性を評価することも可能です。大量の注文が存在する価格レベルは流動性が高く、スリッページのリスクが低いと考えられます。

ただし、MT5の板情報機能を利用するには、ブローカーがこの機能をサポートしている必要があります。すべてのMT5対応ブローカーが板情報を提供しているわけではないので、この機能を重視する場合は、ブローカー選びの際に確認が必要です。

一方、MT4ユーザーは板情報を直接見ることはできませんが、多くのトレーダーはこの機能がなくても問題なく取引を行っています。MT4では、ティックチャートや時間と売買量チャートなど、他の方法で市場の動きを分析することができます。

板情報の有無は、トレーダーの取引スタイルや分析手法によって重要性が変わってきます。短期的な価格変動に基づいて取引を行うトレーダーにとっては、MT5の板情報機能は非常に有用なツールとなるでしょう。

アップデート頻度

MT4とMT5のアップデート頻度には顕著な違いがあります。MT5はMT4よりも頻繁にアップデートされており、新機能の追加や既存機能の改善が定期的に行われています。

MT4は長年にわたって使用されてきた安定したプラットフォームであり、大規模なアップデートはあまり行われません。主に、セキュリティの強化やバグの修正など、必要最小限のアップデートが不定期に行われる程度です。MT4の最後の大きなアップデートは2010年頃に行われており、それ以降は主にマイナーな改善が中心となっています。

一方、MT5は比較的新しいプラットフォームであり、継続的な開発とアップデートが行われています。MT5のアップデートは以下のような特徴があります。

1. 頻度：MT5は数ヶ月に一度のペースで定期的にアップデートされています。
2. 新機能の追加：新しい分析ツールやチャートタイプなどが定期的に追加されています。
3. パフォーマンスの改善：処理速度の向上やメモリ使用の最適化など、継続的な性能改善が行われています。
4. ユーザーインターフェースの改善：操作性の向上や新しい表示オプションの追加など、ユーザー体験の改善が図られています。

MT5の頻繁なアップデートは、最新のトレーディング技術や市場ニーズに迅速に対応できるという利点があります。例えば、新しい金融商品への対応や、より高度な分析ツールの導入などが迅速に行われています。

ただし、頻繁なアップデートには注意点もあります。新機能の追加や変更により、使い慣れたインターフェースや機能が変わる可能性があります。また、アップデート直後は新たなバグが発見されることもあるため、重要な取引の前にはシステムの安定性を確認する必要があります。

MT4ユーザーにとっては、プラットフォームの安定性と一貫性が魅力となっています。長年使用してきた環境が大きく変わることがないため、慣れ親しんだ方法で取引を続けることができます。

一方、MT5ユーザーは最新の機能や改善を享受できますが、定期的な学習や適応が必要となる場合があります。トレーダーは自身の取引スタイルや技術的ニーズに基づいて、どちらのアプローチが自分に適しているかを判断する必要があります。

海外FXでMT4とMT5のどちらを使用するべき？ 本文の目次に戻る

ここでは、海外FXトレーダーにとって重要な選択肢であるMT4とMT5について、どちらを使用すべきかを詳しく解説していきます。

MT4とMT5は、どちらもMetaQuotes社が開発した取引プラットフォームですが、それぞれに特徴があり、トレーダーの取引スタイルや目的によって適した選択肢が異なります。以下の表で、MT4とMT5の主な特徴を比較してみましょう。

特徴	MT4	MT5
対応業者数	多い	やや少ない
動作速度	標準的	高速
メモリ消費量	少ない	多い
時間足の種類	9種類	21種類
標準インジケーター数	少ない	多い
カスタムインジケーター・EA対応	豊富	やや少ない
描画ツール数	少ない	多い
気配値情報	基本的	詳細
板情報	なし	あり（一部業者）
アップデート頻度	低い	高い

MT4は長年使用されてきた実績があり、多くのトレーダーに親しまれています。特に、カスタムインジケーターやEA（自動売買プログラム）の豊富さが魅力です。初心者からベテランまで幅広いトレーダーに支持されており、使い慣れたツールを継続して使いたい場合はMT4が適しているでしょう。

一方、MT5は新しい機能や高速な動作、詳細な分析ツールを求めるトレーダーに向いています。特に、多数の時間足や詳細な気配値情報、板情報（一部業者のみ）などが利用できるため、より精密な分析や高頻度取引を行いたいトレーダーにとっては魅力的な選択肢となります。

MT5に対応している国内FX業者一覧 本文の目次に戻る

業者名	MT5対応	特徴
OANDA証券	○	高い約定力、豊富な通貨ペア
フィリップ証券	○	低スプレッド、多様な金融商品
アヴァトレード・ジャパン	○	充実した教育コンテンツ、自動売買対応
外為ファイネスト	○	高レバレッジ、独自のキャンペーン

OANDA証券

OANDA証券は、MT5対応の国内FX業者の中でも特に注目されている企業です。同社は高い約定力と豊富な通貨ペアが特徴で、プロトレーダーからも支持を集めています。MT5プラットフォームでは、70以上の通貨ペアと貴金属取引が可能で、高度なチャート分析ツールも利用できます。

OANDA証券のMT5では、カスタムインジケーターやEA（自動売買プログラム）の利用も可能です。これにより、トレーダーは自身の取引戦略を柔軟に実装することができます。また、同社は24時間365日のカスタマーサポートを提供しており、MT5の操作方法や技術的な問題にも迅速に対応してくれます。

フィリップ証券

フィリップ証券は、低スプレッドと多様な金融商品取引が魅力のFX業者です。MT5プラットフォームを通じて、FX取引だけでなく、株式CFD、指数CFD、商品CFDなど幅広い商品を取引することができます。このため、分散投資を考えているトレーダーにとって非常に便利なプラットフォームとなっています。

同社のMT5では、高度なチャート分析ツールや、リアルタイムのニュースフィードが利用可能です。また、モバイルアプリも提供しており、スマートフォンやタブレットからも取引が可能です。フィリップ証券は、MT5の操作方法や取引戦略に関するセミナーも定期的に開催しており、初心者トレーダーの学習をサポートしています。

アヴァトレード・ジャパン

アヴァトレード・ジャパンは、充実した教育コンテンツと自動売買機能が特徴のFX業者です。MT5プラットフォームでは、50以上の通貨ペアと多数のCFD商品が取引可能です。同社は特に、初心者からベテランまで幅広いトレーダーに対応した教育リソースを提供しています。

アヴァトレード・ジャパンのMT5では、高度なバックテスト機能や、複数のチャートを同時に表示できるマルチチャート機能が利用可能です。また、DupliTradeやZuluTradeなどの社会的取引プラットフォームとの連携も可能で、他のトレーダーの取引をコピーすることもできます。さらに、MT5の操作方法や取引戦略に関するウェビナーも定期的に開催しています。

外為ファイネスト

外為ファイネストは、高レバレッジと独自のキャンペーンが特徴のFX業者です。MT5プラットフォームでは、主要通貨ペアを中心に取引が可能で、最大レバレッジは888倍と非常に高い水準を提供しています。また、定期的に取引量に応じたキャッシュバックキャンペーンなども実施しており、アクティブなトレーダーにとって魅力的な条件を提供しています。

同社のMT5では、カスタムインジケーターやEAの利用も可能で、トレーダーは自身の取引戦略を柔軟に実装することができます。また、モバイルアプリも提供しており、スマートフォンやタブレットからも取引が可能です。外為ファイネストは、MT5の操作方法や取引戦略に関するサポートも充実しており、初心者トレーダーでも安心して利用できる環境を整えています。

海外FXでMT5を利用する際の注意点 本文の目次に戻る

海外FXでMT5（MetaTrader 5）を利用する際には、いくつかの注意点があります。ここでは、MT5を使用する上で気をつけるべきポイントと、それらへの対策について詳しく説明していきます。MT5は高機能な取引プラットフォームですが、MT4と比較して異なる点もあるため、これらの注意点を理解しておくことで、より効果的にMT5を活用することができるでしょう。

インジケーターがMT4よりも少ない

MT5では、MT4と比較してインジケーターの数が少ないという特徴があります。これは、MT5がまだ比較的新しいプラットフォームであることや、MT4との互換性がないことが主な理由です。

具体的には、市販のインジケーターの多くがMT4向けに開発されており、MT5に対応していないケースが多いのです。例えば、人気のある投資系商材販売サイトのランキングを見ると、上位10本のインジケーターのうち、MT5に対応しているものはわずか3本程度しかありません。

この状況は、トレーダーにとって大きな制約となる可能性があります。特に、特定のインジケーターに依存したトレード戦略を持つトレーダーにとっては、MT5への移行が難しくなる可能性があります。

対策としては、以下のようなアプローチが考えられます。

1. MT5対応のインジケーターを探す：MT5専用に開発されたインジケーターを積極的に探し、活用する。
2. カスタムインジケーターの開発：プログラミングスキルがある場合、自分で必要なインジケーターを開発する。
3. 代替インジケーターの使用：MT4で使用していたインジケーターと類似の機能を持つMT5対応のインジケーターを見つける。

MT4とMT5のインジケーター比較
項目	MT4	MT5
標準搭載インジケーター数	30種類以上	38種類以上
市販インジケーター対応率	高い	低い
カスタムインジケーター開発	容易	やや複雑

EAの種類が少ない

MT5では、自動売買システム（EA：Expert Advisor）の種類もMT4と比べて少ないのが現状です。これは、MT5の普及率がMT4ほど高くないことや、開発者がMT4向けのEAを優先して作成していることが主な原因です。

EAの種類が少ないことは、自動売買を活用したいトレーダーにとって大きな課題となります。特に、特定のEAに依存した取引戦略を持つトレーダーは、MT5への移行に躊躇する可能性があります。

この問題に対する対策としては、以下のようなアプローチが考えられます。

1. MT5専用のEAを探す：MT5向けに開発された高品質なEAを積極的に探し、テストする。
2. カスタムEAの開発：プログラミングスキルがある場合、自分で必要なEAを開発する。
3. マニュアル取引への移行：自動売買に依存せず、マニュアル取引のスキルを向上させる。

また、MT5の普及に伴い、今後はMT5向けのEAも増加していくことが予想されます。長期的な視点で見れば、この問題は徐々に解消されていく可能性が高いでしょう。

MT4とMT5のEA比較
項目	MT4	MT5
市販EA数	多い	少ない
EA開発の難易度	比較的容易	やや複雑
自動売買の安定性	高い	高い

機能が多いため慣れるのに時間がかかる

MT5は、MT4と比較してより多くの機能を搭載しています。これは一見すると利点に思えますが、初めてMT5を使用するトレーダーにとっては、操作に慣れるまでに時間がかかる可能性があります。

具体的には、以下のような点で学習曲線が急になる可能性があります。

1. インターフェースの違い：MT4とは異なるレイアウトや操作方法に慣れる必要がある。
2. 新機能の理解：MT5独自の新機能を理解し、効果的に活用するまでに時間がかかる。
3. チャート分析ツールの違い：MT5では、より高度なチャート分析ツールが提供されているが、その使い方を習得する必要がある。

これらの課題に対する対策としては、以下のようなアプローチが考えられます。

1. チュートリアルの活用：MT5提供元や各FX業者が提供するチュートリアルを積極的に活用する。
2. デモ口座での練習：実際の資金を使う前に、デモ口座でMT5の操作に十分慣れる。
3. 段階的な機能の習得：基本的な機能から順に習得し、徐々に高度な機能へと移行する。

MT5の豊富な機能は、慣れれば非常に強力なツールとなります。初期の学習コストはかかりますが、長期的には取引の効率性や分析の質を向上させる可能性が高いでしょう。

MT4とMT5の機能比較
項目	MT4	MT5
チャート分析ツール	基本的	高度
時間足の種類	9種類	21種類
同時表示チャート数	最大99枚	無制限